川崎病の症状と対処方法

私の子ども(三男)が川崎病と診断されるまでの経緯について体験談を掲載しています。医師の経験や親の知識によって川崎病の対処に時間がかかり、子どもの病状が悪化する恐れもあります。子どもが衰弱してしまう前に気づく為にも親が知識を持つことが大切だと感じました。


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川崎病の症状と対処法

はじまりは三男の高熱

2007年8月、生後半年になる三男が38度後半の高熱を出しました。このとき、既に突発性発疹は経験していたので、すぐに病院にいくことにしました(※2回目の突発があることもあるそうです)。診断の結果、「風邪」だということだったので、抗生物質をもらいしばらく服用することになりました。

処方された薬の服用と、脇や額を冷やすことを忘れず、数日が経ったのですが、一向に熱が下がらず(下がるどころか39度台の日もありました)、母乳を飲む量もどんどん減りました。三男の衰弱が心配になったため、今度は別の病院に行きました。血液検査を行いましたが、特に菌はみつからないとのことで、更に強い抗生物質を処方されました。

しかし、強い薬を飲んでも三男の熱はまったく下がりませんでした。このとき、三男の母乳を飲む量がますます減っていたので、入院して点滴をすることになりました。再度血液検査をしてもまったくの原因不明ということで、私も妻も病院の担当医も本当に困っていました。

担当医も相当困っていたようで同じ病院の小児科医同士で話をしてくれたようです。すると、別の小児科医から「川崎病」の疑いがあるということを聞きました。

川崎病とは

川崎病については、高熱が続いて病院を変えたときに担当の医師からも話を聞いていました。川崎病の症状は、1.体の湿疹、2.手のむくみ、3.リンパ節の腫れ、4.目の充血、5.口や舌が赤くなる、6.高熱が5日以上続くという6項目のうち、5項目くらいが該当すると川崎病だと診断できるとのことでした。ただ、三男の場合は診察当時に「高熱」と「目の充血」の症状以外には見て取れなかったので「川崎病」ではないと考えられていました。また、三男は生後半年ということもあり、自分では「どこが痛いのか」も言えません。

しかし、別の小児科医の話では、症状があまり出ない不全型のケースもあるとのことでした。依然、他に原因となる細菌なども見つからないので、川崎病専用の薬であるガンマグロブリン(血液製剤)とアスピリンを点滴で投与することになりました。投与の前には承諾書のようなものにサインをしました(血液製剤による既知の病気への感染は無いが、今後新たに見つかるかもしれない病気への感染の恐れがあることを承諾するもの)。そして、夕方から点滴を開始したところ、翌朝には三男の熱がすっかり下がっていました。まずはホッと一息です。

川崎病の感染源

川崎病の感染源は、いまだ不明とのことです。ただ、兄弟で発症するケースもあるため、細菌が関係しているといわれているようです。通常、「体の湿疹」と「高熱」などから川崎病と診断されることが多く、三男は湿疹がでなかったため対処が遅れたと考えられます。

川崎病の回復後

川崎病にかかると回復後に指先から皮がむけてくるそうです。三男の場合は爪の近くの皮が少しだけむけました。このときの皮がむける度合いは人それぞれ違うようです。もうひとつ、川崎病で怖いのが冠動脈溜という後遺症。冠動脈溜とは、心臓の近くで動脈が“こぶ”のようにふくらんだ“たまり”のことで、そこに血液中の老廃物がたまることで心筋梗塞を引き起こすおそれがあるということでした。そのため、熱が下がっても、定期的にエコーで心臓付近の動脈の様子を見る必要があるそうです。

幸い三男が退院するときには冠動脈溜が見つからなかったのですが、退院後一ヵ月後、半年後にも念のため調べてもらうことになりました。

川崎病の診断・誤診回避

妻が知り合いに川崎病のことを話したところ、知り合いの子どもにも川崎病になった子がいるとのことでした。その子の場合、川崎病という病名に辿り着くまでに3つ目を受診したそうです。ちなみに、その子の症状は「リンパ節の腫れ」と「高熱」だったとのこと。

一つ目の病院ではリンパ節の腫れがひどかったので「おたふく風邪」と診断。二つ目の病院では検査の結果「溶連菌(ようれんきん)」が見つかったので溶連菌の薬を処方され、それでも治らなかったので三つ目の病院に行き、そこでやっと川崎病だと診断されたそうです。

不全型の川崎病の場合、医師の経験・知識の差や子どもの体力により、子どもが危険な状態になる可能性があると感じました。ただ、それよりも自分(親)の知識不足が悔やまれます。子どもに多い病気は、親がある程度知っていることで、対処が早まり、結果、子どもへの負担を軽減できるのですから。


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